この記事では、「メガバクテリア症の症状」についてお伝えします。
メガバクテリア(=AGY、マクロラブダス)は鳥に感染する真菌(カビ)で胃に障害を起こします。
セキセイインコは感染率が高く症状が強く現れるため特に注意が必要です。
当院(もも小鳥の動物病院)ではメガバクテリア郵送検査を受け付けております👇
メガバクテリアの症状:胃炎と消化不良
メガバクテリアは胃に住み着き、胃に障害を起こします。
胃炎や消化不良に伴う症状を示します。
セキセイインコ、マメルリハ、カナリア、キンカチョウは特に症状が強く出る種類です。
ストレスや免疫力の低下が発症の要因とも言われます。
メガバクテリアは胃の粘膜に侵入し、鳥の免疫が低下すると増殖して症状を示すようになります。
発症した鳥は徐々に衰弱していきます。
嘔吐している様子を見かけなくても、顔が汚れていたり、吐物が見られれば嘔吐しているサインです。
首を縦に振りながらおえおえとしていれば吐き気があることが分かります。
病的な嘔吐と発情による吐き戻しとは区別できます。
病的な嘔吐は、エサを吐き出す瞬間に首を横に振りながらまき散らすように吐き出します。
初期症状
感染していても最初は無症状です。
見た目からメガバクテリアの感染の有無は分かりません。
症状が現れたら胃の障害が進行しているサインです。
メガバクテリア症は早期発見・早期治療が重要です。
症状が見られたらできるだけ早く病院を受診しましょう。
飼い主さんが最初に気付きやすい症状は以下のとおりです。
- 吐き気・嘔吐
- 元気・食欲が無い
- 体重減少
- 粒便(便につぶつぶが混じっている)
- 黒色便(フンの色が真っ黒)
フンの色に現れる症状:黒いフンは胃出血のサイン
メガバクテリアの症状の1つとして「黒色便」があります。
健康な鳥で黒色便が出ることはありません。明らかな異常です。
セキセイインコで黒いフンが見られたら、メガバクテリアを疑いましょう。
重症化した場合の症状
最初は軽い胃炎から始まりますが、胃の障害が進行すると、胃潰瘍、胃出血、胃穿孔と重症化していきます。
なお、胃がんとの関連性も示唆されていますが因果関係ははっきりしていません。
病態が進行していて末期の状態でも、一見元気そうに見えるケースもあるため注意が必要です。
痩せている、貧血が見られる場合は、メガバクテリアの慢性胃炎が長期的に続いたことで体が弱っている状態です。
メガバクテリア症状まとめ:吐き気・嘔吐・黒色便・粒便に気付いたら受診を
メガバクテリアは早期発見・早期治療で治る病気です。
症状が出る前に治療できれば治ります。
症状が出てしまったらとにかく早く治療を始めることが重要です。
愛鳥には適切な検査と治療を受けさせて、幸せに長生きさせてあげてください。
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