この記事では、プランター葬に必要なものを、実際の写真付きで紹介します。
- プランター(深さ30cm以上)
- 受け皿
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 腐葉土
- 培養土
- 飾り石
- スコップ
- じょうろ
- 植物の種や苗
筆者は、プランター選びに失敗し、プランター葬の植え替えを行いました。
その経験をもとに、必要なものの選び方や注意点を紹介していきます。
参考にしていただけると幸いです。

筆者は、プランター葬を選び、後悔しています。
プランター葬のデメリットをご存じない方は、まず「プランター葬のデメリット」をお読みください。
プランター葬に必要なものと値段
プランター葬に必要な物、値段の目安、選び方をご紹介します。
「遺体のプランター葬」と「遺骨のプランター葬」では、必要な物のサイズが異なります。
「遺体のプランター葬」に必要なもの

プランター葬に必要な物と値段の目安を表に示します。
プランター(深さ30cm以上)、鉢底石、鉢底ネット、土は必須です。
| 必要な物 | 素材・サイズ | 値段 | 目的 |
|---|---|---|---|
| プランター | ・素焼き鉢・テラコッタ鉢 ・深さ30cm(10号)以上 | 3000円〜 | ・耐久性あり ・空気を通す (遺体の分解を促進) |
| 鉢底石 | 2L | 300円 | ・水はけを良くする ・空気を通す |
| 鉢底ネット | 600円 | ・土の流出と虫の侵入を防ぐ ・遺体と植物の間の仕切り | |
| 培養土 | 合計8.4L | 1000円 | 植物が育ちやすい |
| 腐葉土 | 遺体の分解を促進する | ||
| プランターの受皿 | 500円 | 床や地面が汚れるのを防ぐ | |
| 飾り石 (化粧石・マルチングストーン) | 約1kg | 1000円 | 土が飛んでいくことを防ぐ |
| スコップ | |||
| 植物の種や苗 | |||
| じょうろ | |||
| 合計 | 5000〜7000円 |

プランター葬の植え替えのために購入した物品総額は7000円でした。
正しい方法でプランター葬をすると、大きいプランターが必要なため、意外とお金がかかります。
自治体の合同火葬は3000円前後、ペット葬儀会社の合同火葬8500円〜です。
プランター葬は、埋葬後10年以上続く管理が大変です。
合同火葬して合同墓地に供養してもらうと管理は必要ありません。
「プランター葬で自然に還したい、植物を育てたい」という強い想いがなければ、プランター葬はおすすめしません。

お値段は張りますが、火葬すれば、納得行くまで自宅で供養して、最終的に納骨・散骨することもできます。
「遺骨のプランター葬」に必要なもの
火葬後のプランター葬に必要な物は、火葬しないプランター葬とほぼ同じです。
プランターのサイズと土の量は、少なくて済みます。
値段は、火葬の料金がかかるため、火葬しないプランター葬に比べると、高額になります。
| 必要な物 | 素材・サイズ | 値段 | 目的 |
|---|---|---|---|
| 火葬 | 2〜3万円 | ||
| プランター | ・素焼き鉢・テラコッタ鉢 ・深さ15cm(5号) | 500円 | ・耐久性あり ・空気を通す (遺骨の分解を促進) |
| 鉢底石 | 0.2L | 300円 | ・水はけを良くする ・空気を通す |
| 鉢底ネット | 600円 | ・土の流出と虫の侵入を防ぐ | |
| 培養土 | 合計1.2L | 500円 | 植物が育ちやすい |
| 腐葉土 | 遺骨の分解を促進する | ||
| プランターの受皿 | 500円 | 床や地面が汚れるのを防ぐ | |
| 飾り石 (化粧石・マルチングストーン) | 400g | 600円 | 土が飛んでいくことを防ぐ |
| スコップ | |||
| 植物の種や苗 | |||
| じょうろ | |||
| 合計 | 3万円前後 |
プランター(植木鉢)
プランターの大きさ・サイズ
「遺体のプランター葬」の場合
プランターのサイズは、できるだけ大きい方が良いです。
10号以上(深さ30cm以上)が推奨されています。
植え替えのために、筆者が購入したプランターを紹介します👇️


プランターは大きく重いので通販で購入しました。
- 早く土に還る(微生物による遺体の分解が進む)
- 虫や臭いの発生を防ぐ
- 土が水分を吸収して鉢底から水が流れ出るのを抑える
- 虫や臭いの発生
- 遺体が出てくる(雨風、動物の掘り起こし)
- 遺体がミイラ化して土に還らない
大きいプランターを選び、たっぷり土を入れ、遺体を深く埋葬することがポイントです。
「遺骨のプランター葬」の場合
プランターのサイズは、5号(深さ15cm)くらいが目安です。
火葬しないプランター葬に比べれば、小さくて済みます。
プランターが小さすぎると、土の量に対して遺骨が多くなり、植物が育ちにくくなるため注意が必要です。
素焼き鉢・テラコッタ鉢が良い
プランター葬のプランターの素材は、素焼き鉢・テラコッタ鉢が適しています。
- 素焼き鉢:粘土を700〜800℃の低温で焼き上げたコーティングなしの鉢
- テラコッタ鉢:デザインや産地の違いにより呼び名が違うが、素焼き鉢とほぼ同じ
素焼き鉢とテラコッタ鉢は、ほぼ同じもので、陶器でできたプランターです。
通気性が良いことが特徴です。
- 空気を通す
- 耐久性がある
遺骨の分解には、空気が必要です。
通気性の良いプランターを選ぶことで、分解を促進し、早く土に還ります。
プランター葬の仕組み
プラスチック鉢はおすすめできない
- 素焼き鉢・テラコッタ鉢:10年以上
- プラスチック鉢:5〜10年
プラスチック鉢は、割れにくく扱いやすいですが、通気性が悪く、紫外線で劣化するので長期間(10年以上)使用できません。
売られているプランターはプラスチック鉢が多いため、選ぶときは注意が必要です。


写真は植え替え前のプランターで、100均で購入したプラスチック鉢です。
プランターの受皿はあった方が良い
プランター葬では、どうしても腐敗した水が流れ出てくることになります。
床や地面が汚れるのを防ぐため、プランター用の受皿は用意することをおすすめします。
プランターの底から出てくる水を受け止められば何でも良いです。
プランターとセットで販売されていることもあります。
プランターに合ったサイズの受皿を用意してください。
土の種類と必要量(培養土+腐葉土)

プランター葬は、培養土と腐葉土を使います。
- 培養土:植物が育ちやすいように複数の土と肥料が混ざて調整した土
- 腐葉土:微生物が落ち葉を分解してできた土
腐葉土は、遺体の分解を促進します。
培養土だけでもプランター葬を行うことはできますが、培養土と腐葉土を混ぜて使うと、早く土に還ることが期待できます。
腐葉土だけでは植物は育ちません。混ぜて使いましょう。
遺体の周りは腐葉土、植物を植える部分は培養土にすると良いです。
土の量はプランターに合わせます。
| 鉢サイズ | 直径(cm)※ | 土の量(L) |
| 5号 | 15 | 1.2 |
| 6号 | 18 | 2.1 |
| 7号 | 21 | 3.3 |
| 8号 | 24 | 5.1 |
| 9号 | 27 | 7.3 |
| 10号 | 30 | 8.4 |
| 11号 | 33 | 10 |
| 12号 | 36 | 14 |
※一般的な植木鉢は直径と高さがほぼ同じ
鉢底石と鉢底ネット

水はけと通気性を良くして、プランターの中を環境を整えます。
- 鉢底石:プランターの底に敷いて、水はけと通気性を良くする石
- 鉢底ネット:プランターの底の排水穴から土が流れ出るのを防ぐネット
遺体の分解を促進し、虫の侵入防止、腐敗した土の流出防止に役立ちます。
鉢底石はプランターに合った量を用意しましょう。
10号なら2L、5号なら0.2Lが目安です。
飾り石(化粧石・マルチングストーン)
飾り石(化粧石・マルチングストーン)とは、プランターの土の表面を覆う石のことです。
- 虫の発生を防ぐ
- 雨風で遺体が出てくることを防ぐ
- 土の湿度を適度に保ち、土の微生物の活動を促進し遺体の分解を助ける
- プランター葬の見た目を良くする
必須ではありませんが、使うことをおすすめします。
植物を植える場合、植え替えのたびに、取り除いて設置しなおすという手間がかかります。
鉢底石はプランターに合った量を用意しましょう。
10号なら1kg、5号なら400gが目安です。
植物・花
植物を植える場合は、種か苗が必要です。
植物・花の選び方は、こちらの記事で解説しています。
プランター葬の植物
火葬方法と料金(粉骨が必要)
火葬後のプランター葬を行う場合、ペット葬儀会社に依頼して火葬してもらいます。
プランター葬を行うためには、遺骨を粉骨(遺骨を粉状にすること)して、返骨(遺骨を返してもらうこと)してもらう必要があります。
- 個別火葬
- 粉骨
- 返骨
サービス内容はペット葬儀会社によって異なるため、事前に確認が必要です。
料金は2〜3万円くらいが相場です。
プランター葬のキット・セット
プランター葬のキットも販売されています。
火葬の遺骨を埋葬するための商品です。
火葬・粉骨は別途手配する必要があります。
まとめ
必要なものをまとめると、以下のとおりです(太字は必須)。
- プランター(深さ30cm以上)
- 受け皿
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 腐葉土
- 培養土
- 飾り石
- スコップ
- じょうろ
- 植物の種や苗
この記事では、プランター葬に必要なものを解説しましたが、まだ埋葬していない方には火葬をおすすめします。

筆者はプランター葬を行ってから、デメリットに気づき、とても後悔しています。
- 遺体を目にする可能性がある
- 土に還るまでに10年以上かかる
- 最後はごみとして処分せざるを得ない
火葬して供養(手元供養、納骨、散骨)までしっかりと行った方が気持ちの整理も付き、ペットロスの予防にもなるのではないでしょうか。
後悔のないお見送りができそうか考えてみてください。
大切な愛鳥とのお別れが、心穏やかで、より良いものとなるよう心から願っております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

