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鳥・インコの保温方法、温度、おすすめのヒーター【獣医師解説】

この記事では、鳥専門の獣医師である私が、「保温は必要?」「何度にすればいい?」「どのヒーターを選べばいい?」という疑問に、診療現場での経験をもとに、わかりやすくお答えします。

鳥さんの保温で一番大切なのは、「鳥さんが出しているサイン」に気づいて、適切な道具を選ぶことです。間違った保温は、体調を崩すだけでなく、思わぬ事故や火災につながる危険もあります。

「正しい保温」を知って、愛鳥さんが冬を健やかに、そして長く一緒に過ごせる環境を整えてあげましょう。

運営者 

もも小鳥の動物病院 院長・獣医師 腰原真由
この記事は、鳥専門獣医師が、学術論文や獣医学書、診療現場での経験をもとに、飼い主さんの判断の助けになるよう整理しています。
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鳥・インコの保温は必要?冬でもヒーターなしで大丈夫? 

保温(インコの寒さ対策)は「いつも必要」ではありません。
ただし、必ず保温が必要な場面が出てきます。

ポイントはシンプルで、保温は「鳥の状態に合わせる」ことです。
年齢、健康状態、換羽(羽の生え変わり)、室温と寒暖差、ケージの置き場所(冷気・すきま風)で、必要性は大きく変わります。

鳥の暑い・寒いときの仕草

寒がっていたら保温をしてあげましょう。

冬にヒーターを使わずに過ごせるかどうかは、鳥さんの状態と室温の安定性しだいです。
次の条件がそろうと、ヒーターを使わずに管理できる場合もあります。

ヒーターがいらない条件
  • 健康な成鳥(大人の鳥)
  • 換羽中でない
  • 24時間室温が20℃以上で安定している(エアコンなどの暖房器具は必要)

人間が問題なく過ごせるくらいの室温が目安です。

一方で、健康な成鳥に30℃前後の強い保温を毎日続ける必要は、基本的にありません。
大切なのは「高温にすること」より、寒暖差を小さくして安定させることです。

ただし、鳥の体調不良時は保温が必要です。
鳥は元気そうに見えても、急に体調を崩すことがあります。

そのため、「今は不要」と感じていても、必要なときに30℃までしっかり保温できるヒーター(保温電球)を事前に用意しておくと安心です。

体調を崩しやすい場面
  • 換羽中
  • 寒暖差が大きい日(朝晩の冷え込み)
小鳥の獣医
小鳥の獣医

体の小さい鳥ほど、冷えによる体調不良が多い傾向にあります。命にかかわることもあるため、保温はとても重要です。

家庭で飼われるセキセイインコ、オカメインコ、文鳥などの飼い鳥は、室内環境で繁殖・育雛された個体がほとんどです。 日本の冬の屋外で生き抜く野鳥とは条件が違うため、冬に冷えの影響を受けやすい傾向があります。

ただし、年中ずっと高温で季節感がない環境は、慢性的な発情(ホルモンが高ぶった状態)につながることがあります。
必要以上に高温にせず、「守るべきときに守る」保温を意識しましょう。

ヒーターは冬だけ?いつから?何度から?

鳥の保温用のヒーターは、冬だけとは限りません。
使い始めの判断は「季節」ではなく、室温と鳥の状態で決めます。

幼鳥・老鳥・病鳥は、冬だけでなく、通年の温度管理が必要です。

健康な成鳥の場合、以下の温度が目安になります。

保温が必要な室温
  • 室温が20℃を下回るとき
  • 寒暖差が5℃を超えるとき

特に重要なのは寒暖差です。
日中と夜間の温度差が5℃を超える日は、体力を消耗しやすく、元気そうに見えても冷えの影響を受けることがあります。
夜間の冷えには注意が必要です。

保温温度の適温は何度?

保温温度の適温は、鳥の年齢や健康状態によって、異なります。

以下の目安を参考に、愛鳥の様子を見ながら調整してあげましょう。

  • 健康な成鳥: 20~25℃
  • 幼鳥・老鳥: 26~32℃
  • 病気・膨羽時※: 30~32℃

膨羽(ほうう):寒さや不調で羽を膨らませている状態

たとえ健康な成鳥であっても、羽が生え変わる「換羽(かんう)」の時期は体力を激しく消耗します。 体調が悪そうなときは、30℃くらいまで保温して体力を温存させてあげてください。

インコにとって冷えは禁物です。 適切に保温せず、元気や食欲がない状態が数日続くと、最悪の場合は命に関わることもあります。

ただし、32℃以上の高温は危険です。 脱水症状や熱中症を招くおそれがあるため、32℃を超えないよう注意しましょう。

小鳥の獣医
小鳥の獣医

保温できているか確認するには「鳥の足」を触ってみてください。足が冷たければもう少し保温しましょう。
30℃に保温しても膨らんでいる場合は、「寒い」のではなく「具合が悪い」と考えられます。早めに動物病院へ連れて行ってあげてください。

温度計の数字はあくまで目安です。

鳥にとっての「適切な保温」とは、ただ温度を上げることではなく、鳥が羽を膨らませず(寒くない)、かつワキワキもしていない(暑くない)状態を保つことです。

この次に解説する「鳥が暑がっているサイン」も参考にして、愛鳥にとっての快適な温度を探してあげてください。

鳥が暑い・寒いサイン

インコにとって保温は大切ですが、実は「温めすぎ」も命に関わる重大なリスクになります。
鳥は人間のように汗をかいて体温調節ができないため、暑さを感じると特有のポーズや動作でサインを出します。

暑いサイン
  • 開口呼吸(口パクパク)
  • 翼を広げる(ワキワキ)
  • 体を細くする
寒いサイン
  • 羽を膨らませる(膨羽 ぼうう)
  • 足が冷たい
小鳥の獣医
小鳥の獣医

眠いときやリラックスしているときも羽を膨らませるので、判断に迷ったときは、足を触って冷たくないかを確認してみてください。

「保温しすぎ」は、冬場でも熱中症を引き起こす原因になります。

サーモスタットを使い、温度計の数値だけに頼らず、インコの様子をよく観察して、ヒーターの温度を適切に調整してあげましょう。

おすすめの保温器具

小鳥は気温の変化が体調に直結します。
特に体調を崩したときは、30℃前後の保温が欠かせません。
鳥の健康を守るために、まず準備すべき「保温の基本セット」について詳しく解説します。

おすすめのヒーター:保温電球

結論からお伝えすると、最もおすすめのヒーターは「保温電球」です。

理由は、空気を汚さず、効率よくケージ全体の温度を上げることができるからです。

保温電球のメーカーの選び方 アサヒ・マルカン

主なメーカーは「アサヒ」と「マルカン」の2種類があります。

獣医師やブリーダーの評価が高いのは「アサヒ(旭光電機工業)」のガラス電球です。
寿命や安定性などの面で品質が高いとの報告があります。

アサヒ(おすすめ)マルカン
生産国日本製中国製
価格高い安い
寿命長いアサヒより短い
カバーと電球の互換性あり
カバーが共通サイズのため、異なるワット数の電球へ付け替えが可能
なし
ワット数ごとに本体サイズが異なる
特徴・保温能力が安定している
・獣医師やブリーダーからの信頼性が高い

初めて購入するときは、保温電球とカバーがセットになったヒーターを購入しましょう。

保温電球は何ワットを選ぶ?

保温電球を選ぶ際は、「ワット数(W)」が重要です。

ワット数が高いほど、温度を上げるパワーが強くなります。

保温電球のワット数には20W~100Wと種類があります。

ワット数温度使い方
20W外気温+4℃少しだけ温度を上げたい時
30W外気温+6℃
40W外気温+7℃しっかり保温したい時
60W外気温+10℃
100W外気温+15℃冬場の寒い部屋で使う時
ワット数と温度の目安

※密閉した容器(W60×D45×H45cm)で使用した場合
※マルカンの保温電球は30Wがありません

鳥さんの具合が悪いときの保温は30℃くらいに保つ必要があります。
あなたのお家で使う時に30℃まで温度が上げられるワット数の保温電球を選びましょう。
(例)室温が23℃で30℃に保温するには40W以上の保温電球が必要(+7℃)

保温電球以外に必要なもの

保温電球だけでは、適切な温度管理はできません。

鳥さんが安全に、かつ快適に過ごすために必ず揃えておきたいアイテムを紹介します。

サーモスタット

サーモスタットは、温度を自動でコントロールする装置です。

保温電球をサーモスタットに繋ぐことで、設定温度を超えると電源がオフになり、下がるとオンになります。

「暑くなりすぎて体調を崩す」「火事になる」といったトラブルを防ぐため、保温電球とセットで使うことが必須です。

保温電球とサーモスタットは、動作の安定性を高め事故のリスクを最小限に抑えるため、同じメーカーで揃えると安心です。

保温電球とサーモスタットのセット商品が便利です。

温度計

「鳥さんが過ごしている場所」の正確な温度を測るために必要です。

温度を正確にはかることができればどのような温度計でも問題ありません。

最高温度と最低温度が記録できると安心です。

室内外温度計(外部コードセンサー付き)は、鳥の就寝中や移動中に中の温度を外から確認できるため便利です。

最近は、スマホで温度を確認できる「スマート温湿度計(SwitchBot スイッチボット)が登場し、導入する飼い主さんが増えています。

夜中に鳥さんを驚かさずスマホでそっと温度を確認でき、さらに「明け方の冷え込み」を自動で記録してくれるこの機能は、リスク管理としておすすめです。

専用の「ハブ(スマートリモコン)」を併用すれば、スマホがエアコンのリモコン代わりになります。
外出先から今の室温を確認して、スマホ一つで自宅のエアコンを遠隔操作。
あらかじめ「温度が下がったら自動で暖房をオン」と設定しておくこともできるので、急な冷え込みへの安心感が格段に変わります。

カバー・アクリルケース

ヒーターで温めた空気は、そのままでは逃げてしまいます。

効率よく保温するためには、ケージを囲うカバーが必要です。

カバーの条件
  • プラケースや鳥かごと保温電球がすっぽりおさまる十分な大きさ
  • 可燃性でない(火事防止)
  • 空気の通り道を確保できる(酸欠防止のため密閉禁止)
カバーとして使えるもの
  • アクリルケース(おすすめ)
  • バスタオル・毛布
  • ビニールカバー(非推奨)

特におすすめなのが、アクリルケースです。

アクリルケースのメリット(保温時)
  • 保温性が高い
  • 保温電球を鳥かごの外に付けられる(やけど防止)
  • 火事のリスクが小さい
  • 鳥の様子がよく見え、暗くならない

バスタオル毛布を使用することもできますが、鳥の様子が見えにくくなり、暗くなってしまうため、最適な方法とは言えません。また、火事のおそれもあります。

ビニールカバーは、ヒーターの熱で溶け、有害な物質が発生する危険性があるため、おすすめしません。

ビニールカバーは臭いがきつい商品が多いです。使用する場合は、天日干しして臭いが無くなってから使用してください。

燃えやすいカバー(布やビニールなど)を使用する場合は、保温電球との接触を避けるため、5cm以上の距離を保って設置してください。

ブックエンド

保温アイデアとして、火災防止のため、保温電球はブックエンドなどを使って周りのものに触れないよう固定すると安全です。

保温器具の種類と選び方

インコのヒーターといえば「保温電球」が主流ですが、それ以外にも「パネル型」や「止まり木型」など、さまざまなヒーターが販売されています。

しかし、これらは種類によって保温能力や安全性が大きく異なります。

愛鳥の健康状態や飼育環境に合わせて、正しく使い分けることが重要です。

赤外線と遠赤外線の違い

ヒーターを選ぶ前に知っておきたいのが、熱の伝わり方の違いです。

一般的に「赤外線(近赤外線)」と「遠赤外線」では、温め方の得意分野が異なります。

  • 赤外線:空気を温める(保温電球)
  • 遠赤外線:物体を温める(パネルヒーター等)

鳥の保温において最も重要なのは「空気を温めること」です。

遠赤外線(パネルヒーター等)は、鳥の体に直接当たればじんわり温まりますが、空気を温める能力は低いです。

ケージ内の温度を30℃まで上げるためには、効率よく空気を温められる「赤外線(保温電球)」が第一選択となります。

パネルヒーター(マイカヒーター・寄り添いヒーター)△

結論から言うと、パネルヒーターはメインの暖房ではなく、あくまで「補助的な保温器具」として使うのがベストです。

理由は、空気を温める力が弱いため、鳥さんの体調が悪いときや真冬に、ケージ全体を30℃以上にキープするような強力な保温には向かないからです。

パネルヒーターには、主に以下のような種類があります。

  • マイカヒーター
  • 寄り添いヒーター

これらは遠赤外線で鳥さんの体を直接温める効果があります。
パネルヒーターは保温電球ほど表面が高温にならないため、安全面でメリットがあります。
特にマイカヒーターは、鳥の飼い主さんに人気があり、「健康な成鳥」であれば使い勝手の良いおすすめの選択肢になります。

ただし、鳥さんが寒がっているときや、高い温度設定が必要な看病のシーンでは力不足です。
急な体調不良(膨らんでいる、元気がない等)の際には、短時間で空気を温める保温電球が不可欠です。

普段はパネル派の方も、「いざという時の備え」として保温電球を一つ持っておくことを強く推奨します。

止まり木ヒーター✕

止まり木自体が熱くなる「止まり木ヒーター」はおすすめしません。

理由は、鳥さんの足の裏が長時間、熱源に直接触れ続けることで「低温やけど」を引き起こすリスクが非常に高いためです。

愛鳥の健やかな足を守るためにも、設置はやめておきましょう。

保温の仕方(付け方・設置場所)

鳥さんの保温で大切なのは、人間の感覚に頼らず「客観的な数字」と「鳥さんのサイン」をしっかり見ることです。

保温方法の基本

  • 鳥さんの様子に合わせる:暑がっていないか、寒がっていないか観察します。
  • 空気を温める:鳥さんの体の中にある「気嚢(きのう)」という呼吸器に温かい空気を届けます。
  • 温度計で数字を確認:勘に頼らず、必ず温度計を設置しましょう。
  • サーモスタットを併用:温度の上がりすぎを防ぐため、自動調節器を使います。
なぜ「空気」を温めるのが大事なの?

鳥さんの体の中には、内臓を包み込むように「気嚢(きのう)」という袋が広がっています。吸い込んだ空気がダイレクトに体の中から影響を与えるため、体の一部を温める「接触型」よりも、部屋全体の温度を上げてからケージ付近を温める方法が最も効果的なのです。

保温の手順

  1. 室温を上げる:エアコンで部屋全体の温度を底上げします。
  2. 器具を設置する:保温電球、サーモスタット、温度計、カバーを設置します。保温電球は鳥かごの外が安全です。
  3. 電源を入れる:サーモスタットの温度設定をしてスイッチを入れます。変な臭いや煙が出ないか確認してください。
  4. 温度を確認して鳥さんを入れる:温度計が目標の数値で安定したのを確認してから、鳥さんを移動させます。
小鳥の獣医
小鳥の獣医

鳥の安全のため、目標温度を維持できている&変な臭いがないことを確認してから鳥を入れてください。

保温器具の配置

保温電球、温度計、カバー、サーモスタットの位置関係の参考図です。
保温電球とサーモスタットの接続方法はこちらを参考にしてください。

寝る時の保温方法は?ヒーターはつけっぱなし?

インコと暮らす飼い主さんにとって、冬の夜間の温度管理は最大の悩みどころです。

「ヒーターをつけっぱなしにして大丈夫?」
「寝る時の最適な保温方法は?」

といった疑問に、獣医師の視点を交えてお答えします。

冬の夜間、ヒーターはつけっぱなしにするのが基本です。

理由は、インコにとって最も危険なのは「急激な温度変化」だからです。
寒暖差が大きい夜間こそ保温が必要です。
ただし、つけっぱなしにする際は、必ずサーモスタットを使用しましょう。

夜間の「光」による悪影響に注意

夜間の保温で注意すべきなのは、ヒーターが発する光です。
一般的なガラス製の保温電球は、わずかにオレンジ色の光が漏れることがあります。
この微量な光は、睡眠妨害や発情の促進といった悪影響を及ぼすおそれがあります。

専門家でも分かれる「保温電球の光」への見解

保温電球の光については専門家の間でも見解が分かれることがあります。

  • 光はダメ派:生体リズムへの影響を重く見る
  • 光は大丈夫派:特定製品の微弱な光なら許容範囲とする

愛鳥の状態に合わせて、最適な保温方法を選んでください。
特に、発情中は、光は避けたほうが良いでしょう。

状況推奨される保温方法
健康な成鳥エアコンのみ + 補助的にパネルヒーター or セラミックヒーター
30℃以上の保温が必要(病鳥・老鳥など)保温電球(ガラス電球)

健康な成鳥の場合

健康な成鳥であれば、夜間はエアコンだけで室温を20~25℃に管理するのが理想的です。

もしエアコンだけでは不安な場合は、補助としてパネルヒーターやセラミックヒーター(光が出ない電球)を使いましょう。

セラミックヒーターは、遠赤外線で温める陶器製ヒーターで、光が出ないため睡眠を妨げる心配がありません。
ただし、セラミックはガラスほど効率よく空気を温められない点に注意が必要です。

看病や老鳥でしっかり温めたい場合

体調不良時や、ケージ内を確実に30℃以上にキープしなければならない時は、ガラス製の保温電球が第一選択となります。

ガラス電球は空気を直接温める効率が非常に高いためです。

光が漏れるデメリットはありますが、命に関わるような保温が必要な場面では、この高い加温能力が不可欠です。

最後に、寝る時の保温で必ず守ってほしいルールをまとめます。

夜間の安全な環境づくりの最終チェック

  • 火事防止策を徹底する
  • 空気の通り道を確保する(酸欠防止)
  • サーモスタットを併用する

安全第一で、適切な温度を守ってあげてくださいね。

続いて、注意すべき保温時の事故についてお伝えします。

ヒーター・カバーによる事故に注意

インコの寒さ対策に欠かせない保温器具ですが、一歩間違えると命に関わる事故に繋がります。 「良かれと思って始めた保温で愛鳥を危険にさらしてしまった」という事態を防ぐため、飼い主さんが絶対に知っておくべき4つのリスクと対策をまとめました。

火事

結論から言うと、保温器具の設置場所と管理を誤ると、火災や感電事故を招く恐れがあります。

実際に過去には、「SANKO バードヒーター(パネルヒーター)」において、本体が黒く焦げる故障や発火による火災事故が複数報告されています。 こうした事故を防ぐため、以下のポイントを徹底してください。

  • 燃えやすいものを近づけない
  • 保温電球に水がかからないようにする
  • 鳥がコードを噛まないように設置

ヒーターとの接触を避けるため、カバー等は5cm以上の距離を保って設置してください。

高温の保温電球に水がかかるとガラスが破裂する危険があります。

鳥さんがコードをかじってしまうと、火災だけでなく、鳥さんの感電死を起こします。物理的に口が届かないよう配置を工夫しましょう。

ビニールカバーによる有毒ガスの危険性

ケージの保温効率を上げるカバーですが、素材選びを間違えると有毒ガスが発生するリスクがあります。

理由は、安価なビニール(ポリ塩化ビニールなど)に含まれる成分が熱によって揮発し、鳥さんの健康に悪影響を与える有害物質に変わるためです。

開封した時にビニール特有の臭いが気になるものは、鳥さんに使う前にしっかりと天日干しなどで臭いを飛ばすか、使用を控えてください。

安全なアクリルケースをおすすめします。
保温時のカバーの選び方

カバーによる酸欠

ビニールカバーなどでケージを覆い尽くすと、酸欠を引き起こすリスクがあります。

気密性の高い素材は空気の出入りを遮断してしまい、ケージ内の二酸化炭素濃度が急上昇して窒息を招く恐れがあるためです。

「暖かい空気を逃がしたくない」という気持ちから密閉しがちですが、必ず空気の通り道を確保してください。

やけど

保温器具、特に保温電球による「やけど」事故は非常に多く、注意が必要です。

設置方法を工夫しても鳥さんが保温電球に直接触れてしまう場合は、ケージ内への設置は中止し、外付けに切り替えましょう。

  • 鳥かごの外に設置
  • 保温電球の上に空間を空けない
  • 40W以上の保温電球は特に高温注意

熱中症

冬場であっても、ケージ内の温めすぎは熱中症を引き起こすため非常に危険です。

鳥が羽を広げて脇を見せたり、口を開けて苦しそうに呼吸をしたりしている場合は、暑すぎるサインです。

こうした事故を防ぐため、温度を自動管理するサーモスタットの導入は必須です。

熱中症防止策
  • サーモスタットを使う
  • 温度設定は30℃以下にする

常に適切な温度が維持される環境を整えてあげてください。

まとめ:保温力の高い保温電球を適切に使用して愛鳥の健康を守りましょう

鳥さんの保温は、単に温度を上げることではなく、「その子の今の状態に合わせて、空気を一定に保つこと」がゴールです。

最後にもう一度、大切なポイントを振り返りましょう。

  • 「鳥さんのサイン」を最優先に:温度計の数字だけでなく、羽の膨らみや足の温度を確認する。
  • 「空気」を温める:エアコンや保温電球でケージ内の空気を温める。
  • 「サーモスタット」を必ず併用:温度の上がりすぎや事故を防ぐため、自動調節は必須。

鳥さんは、具合が悪いのを隠すのがとても上手な動物です。「いつもより少し羽を膨らませているな」と感じたとき、すぐに対応できる準備があるだけで、救える命があります。

保温能力の高いヒーター「保温電球」を正しく使って、鳥さんも飼い主さんも安心して眠れる夜を作ってあげてくださいね。

お願い

本記事は獣医師として丁寧に解説していますが、あくまで一般的な内容です。 もし愛鳥さんの元気がない・膨らんでいるなど「おかしいな」と感じたら、ネットの情報だけで様子を見ず、すぐに動物病院を受診してください。飼い主さんの早めの判断が、小さな命を救います。

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